これで安心!【離婚後の手続き】のチェックリスト付きで解説します

離婚後の手続き・生活設計

■ 離婚後の手続きにはどんなものがあるの?
■ 手続きの期限は?
■ 手続きを行う場所は?
■ 手続きに必要なものは?

この記事は上記のような疑問、悩みにお応えする内容となっています。

離婚は、離婚する前も大変ですが、離婚した後も様々な手続きなどで大変です。そこで、今回は、少しでも皆様の離婚後の負担を軽くしていただくべく、離婚後の手続きに関する記事を書きました。一つでも漏れがあると、のちのちの生活に大きな影響が出てくる可能性があります。大変かもしれませんが、漏れがないように一つずつじっくりチェックしてみてくださいね。

まずは離婚届の提出から

 

離婚の方法は協議、調停、審判、裁判(和解、認諾、裁判)がありますが、いずれの方法で離婚するにしても、まずは役所に離婚届を提出することからスタートです。役所に離婚届を提出し受理された後、後述する手続きをとっていくのが効率的ですし、一般的な流れだと思われます。

 

役所で必要な手続き

離婚届を窓口持参で提出する場合、提出した後は、できればその足で必要な手続きを済ませたいところです。以下では、役所で済ますことができる手続きをあげてみましたので参考にしてください。なお、手続きの内容等は各役所によって異なる場合があります。必ず事前に役所のホームページなどで確認してから手続きを行ってください。

必要書類の入手

まずは、以下の書類を入手することから始めましょう。今後の手続きに必ず必要となります。

書類窓口手数料
①離婚届受理証明書離婚届を提出した役所1通 350円
②婚姻時の戸籍謄本旧本籍の役所1通 750円
③戸籍抄謄本新本籍の役所1通 450円
④住民票の写し新住所の役所1通 300円
①、②は離婚したことを証明するために必要です。①で足りる場合は②を入手する必要はありませんが、②の提出を求められることもあります。③は改姓した名前と新しい本籍地を④は新しい住所を証明するために必要です。いずれも郵送での取り寄せも可能です(②、③のマイナンバーカードによるコンビニ取得については、自治体によっては事前登録が必要です)。

転出届

現住所の市区町村と異なる市区町村に引っ越す(した)場合に必要な手続きです。

【手続きが必要な場合】
現住所の市区町村と異なる市区町村に引っ越す場合
【届出を出す役所】
引っ越し前の役所
【期限】
新しい住所に引っ越してから14日以内
※期限内に届出しない場合は5万円以下の過料を科されることがあります

【方法】
●郵送

●窓口持参
【必要なもの】
●郵送の場合
□ 転出届(※自治体によってはネットからダウンロード可能)
□ 本人確認証(運転面書証、マイナンバーカード(※)など)
※マイナンバーカードを提出すると、後述する転入届の際の転出証明書の提出が不要となります。
□ 返信用封筒
●窓口持参の場合
□ 転出届
□ 本人確認証
□ 離婚届受理証明書
(※離婚届受理後、すぐに発行してもらえます。手数料350円)
【備考】

●届出後に「転出証明書」が発行されます
●転出証明書は転入届を提出する際などに必要ですが、マイナンバーカードを提出すると不要となります。

 

転居届

現住所の市区町村と同一の市区町村内に引っ越す(した)場合に必要な手続きです。

【手続きが必要な場合】
現住所の市区町村と同一の市区町村内に引っ越す場合
【届出を出す役所】
引っ越し前の役所
【期限】
新しい住所に引っ越してから14日以内
※期限内に届出しない場合は5万円以下の過料を科されることがあります

【方法】
窓口持参
【必要なもの】
□ 転居届(※自治体によってはネットからダウンロード可能)
□ 本人確認証

 

転入届

前の住所の市区町村と異なる市区町村へ引っ越した場合に必要な手続きです。

【手続きが必要な場合】
前の住所の市区町村と異なる市区町村へ引っ越した場合
【手続きを行う役所】
引っ越し先の役所
【期限】
新しい住所に引っ越してから14日以内
※期限内に届出しない場合は5万円以下の過料を科されることがあります

【方法】
窓口持参
【必要なもの】
□ 転入届(※自治体によってはネットからダウンロード可能)
□ 本人確認証
□ 転出証明書(※マイナンバーカードを提出する場合は不要)

 

世帯主変更届

世帯主(※)を変更する場合(たとえば、世帯主である夫が現在の家から出ていく場合など)に必要な手続きです。

【手続きが必要な場合】
世帯主を変更する場合
【手続きを行う役所】
現住所がある役所
【期限】
世帯主の変更があった日から14日以内
※期限内に届出しない場合は5万円以下の過料を科されることがあります
【必要なもの】
□ 世帯主変更届(※自治体によってはネットからダウンロード可能)
□ 本人確認証

※住民票で確認できます。夫であることが多いです。

印鑑登録

 

【手続きが必要な場合】
●「姓」で印鑑登録している方で、離婚の際に姓を変える場合

●印鑑登録している方で、転出(転入)する場合(転出届を出すと現住所での印鑑登録は自動的に廃止となり、転入先での印鑑登録が必要となります)
【手続きを行う役所】
現住所の役所又は転入先の役所
【必要なもの】
□ 印鑑登録申請書
□ 登録する印鑑
□ 本人確認証

 

国民健康保険

国民健康保険は「①加入する場合」、「②姓・住所を変更する場合」、「③脱退する(資格喪失する)場合」に必要な手続きです。

【①の場合】
加入する場合(離婚前、元配偶者の健康保険の被扶養者だった場合)
【手続きを行う役所】
新しい住所の役所
【期限】
健康保険の資格喪失から14日以内
【必要なもの】
□ 健康保険資格喪失証明書
□ 本人確認証
□ 保険料引き落とし口座となるキャッシュカード又は通帳
□ 上記金融機関の届出印

 

【②の場合】
姓・氏名を変更する場合(離婚後も継続して国民健康保険に加入し、住所を変えない場合)
【手続きを行う役所】
現住所の役所
【期限】
姓・氏名が変わった日から14日以内
【必要なもの】
□ 国民健康保険証
□ 本人確認証

 

【③の場合】
脱退する(資格喪失する)場合
・離婚前は国民健康保険に加入していたものの、離婚後は健康保険に加入する場合
・離婚後も継続して国民健康保険に加入するものの、現住所の市区町村外に引っ越す場合
【手続きを行う役所】
現住所の役所
【期限】
資格を喪失した日から14日以内
【必要なもの】
●アの場合
□ 健康保険の保険証又は健康保険資格取得証明書
●イの場合
□(転出届を行う。ただし、引っ越し先の住所の役所で加入の手続きが必要です)

離婚後の保険証、社会(公的)保険(健康保険、国民健康保険)については以下の記事で詳しく解説しています。

関連記事
  • 離婚したら保険証(健康保険)はどうなる?ケース別に詳しく解説します
※保険料の納付が難しい場合は免除、軽減の申請を
国民健康保険料は離婚後の家計に大きな負担となる可能性があります。経済的な理由から納付が難しい場合は、免除または軽減(7割軽減、5割軽減、2割軽減)できないか、はやめに役所の担当者に相談しましょう。未納が続くと給付を受けることができない(たとえば、医療費を全額負担しなければならい)だけでなく、財産を差し押さえられるなど、生活に影響が出てきますので注意が必要です。

国民年金

国民年金はあなたが「①離婚後、第3被保険者ではなくなったの場合(元配偶者の扶養から外れた場合)」と「②現在、第1号被保険者で姓、住所が変わる場合」で手続きが異なります。

なお、第3号被保険者とは、第2号被保険者(会社員や公務員で厚生年金保険に加入している人。主に元夫)の扶養に入っていた方(主に専業主婦、パート・アルバイトの妻)のことをいいます。第1号被保険者とは、第3号、第2号被保険者ではない20歳以上60歳未満の人(自営業者の人やその妻、家族など)のことをいいます。

【①の場合】
離婚後、第3号被保険者でなくなった場合(元配偶者の扶養から外れた場合)
【手続きを行う役所】
新しい住所の役所
【必要なもの】
□ 個人番号又は基礎年金番号がわかるもの(年金手帳など)
□ 本人確認証
□ 健康保険・厚生年金保険資格喪失証明書

 

【②の場合】
現在、第1号被保険者で姓、住所が変わる場合
※手続きは不要な場合が多いですが、念のため、お住いの自治体の役所にお問い合わせください。

※保険料の納付が難しい場合は免除、猶予の申請を
第1号被保険者の国民年金保険料は「16,610円/月」です。国民年金についても、経済的理由などから納付が難しい方向けに(申請)免除又は猶予の制度が設けられています。制度について知りたい、利用したいという方は、お近くの年金事務所で相談しましょう。

子ども医療費助成制度

姓、住所が変わる場合は手続きが必要です。

【手続きが必要な場合】
①転出する場合
②転居する場合
③転入する場合
④姓が変わる場合
【手続きを行う役所】
①、②、④は現住所の役所、③は新しい住所の役所
【必要なもの】
□ 子どもの医療証
□ 本人確認証
□ 保険証

 

ひとり親家庭医療費助成

子ども医療費助成制度と同様、子供の通院・入院にかかる費用を自治体が負担してくれる制度で、範囲や負担額が子ども医療費助成制度よりも広いのが特徴です。

【手続きが必要な場合】
次の条件を満たす場合
●児童(18歳以降最初の3月31日までの子供)がいる母子家庭、父子家庭
●所得が一定額以下であること(※自治体によって異なります)
【手続きを行う役所】
現住所の役所又は新しい住所の役所
【必要なもの】(※自治体によって異なります)
□ 戸籍謄本
□ 保険証
□ 所得を証明するもの(児童扶養手当証書、所得証明書など)

 

児童手当

児童手当は離婚後の収入の一部となります。必ず手続きしておきましょう。

【手続きの流れ
①受給者(主に元夫)が役所に「児童手当受給事由消滅届」を提出→②新しい受給者が役所に認定請求を行う
【手続きを行う役所】
①現住所の役所
②現住所の役所又は新しい住所の役所
【(②の手続きで)必要なもの】(※事前に要確認)
□ 児童手当認定請求書
□ 保険料引き落とし口座となるキャッシュカード又は通帳
□ 上記金融機関の届出印
□ 健康保険証
□ 所得を証明するもの(児童扶養手当証書、所得証明書など)

なお、別居後離婚前でも受給者を変更できる場合があります。

 

児童扶養手当

主にひとり親家庭の養育者に対して支給される給付金が児童扶養手当です。

【手続き】
役所に対する認定申請が必要
【手続きを行う役所】
現住所の役所又は新しい住所の役所
【必要なもの】(※事前に要確認)
□ 戸籍謄本
□ 世帯員全員の住民票
□ 保険証
□ 預金口座確認書
□ 養育費等に関する申告書    

 

マイナンバーカード

 

【手続きを行う場合】
姓、住所が変わる場合(※ただし、転出届、転居届時にマイナンバーカードを提出している方は手続き不要です)
【手続きを行う場所】
現住所の役所、転入先の役所
【手続期限】
姓、住所の変更があった日から14日以内
【必要なもの】
□ マイナンバーカード
□ 本人確認証

 

パスポート

パスポートをお持ちの場合は、はやめに手続きを取っておきましょう。運転免許証と異なり、受け取るまでに1週間前後はかかります。手続きの種類は、今のパスポートを返却して新しい有効期限のパスポートを取得する方法、今のパスポートの有効期限をそのまま引き継ぐ方法の2通りです。前者を「切替申請」、後者を「記載事項変更手続き」といいます。

有効期限までの期間や手数料などを考慮して、都合のよい手続きを選びましょう。

【手続きを行う場所】
各都道府県のパスポートセンター
【必要なもの(切替申請用)】
□ 一般旅券発給申請書
□ 現在のパスポート
□ 戸籍謄本(6か月以内に発行されたもの)
□ パスポート用の写真(6か月以内に撮影されたもの)
□ 手数料(有効期限5年➡11,000円/10年➡16,000円)
【必要なもの(記載事項変更手続き用)】
□ 記載事項変更手続き用の一般旅券発給申請書
□ 現在のパスポート
□ 戸籍謄本(6か月以内に発行されたもの)
□ パスポート用の写真(6か月以内に撮影されたもの)
□ 手数料(6,000円)

 

その他

以上のほか、役所で必要な手続きとしては以下のものをあげることができます。

■ 水道の名義(姓、住所の)変更
■ 原付バイクの所有者の姓、住所の変更
■ 税金の引き落とし口座の名義変更
■ 都営・市営住宅の名義、同居人の変更

 

役所以外で必要な手続き(姓・住所の変更に伴う手続き)

次に、役所以外で必要な手続きをご紹介します。

運転免許証

離婚後すぐに手続きしたいのが運転免許証の書き換えです。ほとんどの手続きで本人確認証が必要となるところ、運転免許証は本人確認証の代わりに使うことができるからです。

【手続きを行う場所】
最寄りの警察署、運転免許センター、運転免許試験場
【必要なもの】
□ 申請書
□ 運転免許証
□ 氏名・住所を確認できるもの(以下のいずれか)
・住民票の写し
・マイナンバーカード
・保険証
・公的機関が作成した郵便物

 

銀行預金

銀行預金の手続きは実店舗がある銀行の場合と実店舗がない銀行(ネット銀行)の場合とで異なります。新しい印鑑については、再婚して姓が変わる場合に備えて、姓ではなく名前の印鑑を準備するのもよいと思います。

●実店舗がある銀行の場合
【手続きを行う場所】
最寄りの銀行の支店
【必要なもの】
□ 通帳
□ キャッシュカード
□ 届出印(わからない場合は可能性のあるものすべて)
□ 印鑑(新しい姓のもの)
□ 本人確認証(変更後の姓、住所が記載されたもの)
●実店舗がない銀行の場合
【手続きを行う場所】
自宅などインターネット環境がある場所
【必要なもの】
□ 本人確認証(変更後の姓、住所が記載されたもの)

 

郵便貯金

郵便貯金は最寄りの郵便局の窓口で手続きします。

【手続きを行う場所】
最寄りのゆうちょ銀行
【必要なもの】
□ 通帳
□ キャッシュカード
□ 届出印(わからない場合は可能性のあるものすべて)
□ 印鑑(新しい姓のもの)
□ 本人確認証(変更後の姓、住所が記載されたもの)

 

クレジットカード

クレジットカードの手続きはクレジットカード会社のホームページか郵送で可能です。郵送で手続きする場合は身分証明書の写しを添付する必要があります。事前に本人確認証と預金通帳の姓、住所の変更手続きを済ませておくとよいです。

電気、ガス

電気、ガスの手続きは契約会社のホームページか電話、FAXで可能です。料金プラン、現在の使用状況などによって手続きが異なりますので、会社のホームページなどでよく確認しましょう。契約書等であらかじめ以下の情報を調べておくとよいです。

  • 現在の名義人の氏名
  • これからの名義人の氏名
  • 電気・ガスのお客様番号(ネット、検針票で調べることが可能です)
  • 電気・ガスを使用している場所の住所
  • 電話番号

 

携帯電話

手続きの詳細は各携帯キャリアのホームページなどでよく確認しましょう。

【姓の(名義)変更】
ドコモ
au
ソフトバンク
【住所変更】
ドコモ
au
ソフトバンク

 

インターネット

インターネットの場合、お使いのネット回線によって名義変更できるもの、できないものがあります。たとえば、ドコモ光auひかりは名義変更できますが、ソフトバンク光の場合、名義変更はできず、一度解約してから再契約する必要があります。その他の会社の場合も、ホームページなどで一度よく確認してみましょう。

郵便(転送サービス)

郵便物の転送手続きの方法は、郵便局で転居届を提出する、か、インターネットのe-転居で手続きするかのいずれかです。郵便局で手続きする場合は本人確認証が必要です。その他、ヤマト運輸は宅急便転居転送サービスを受け付けています。ただ、サービスを利用するには郵便局へ転居届を行っておく必要があります。

子供に関する手続き

子供に関する手続きは、特に、子供の転園、転校に関する手続き、姓・戸籍に関する手続き、が必要です。

転園・転校に関する手続き

転園・転校に関する手続きは別居又は離婚を決意した段階で準備を進めておきましょう。特に、保育園・幼稚園への転園は、手続きをとったからといって、ただちに転園させることはできません。園側の事情、子供の事情によって左右されますので、余裕をもったスケジュールをくんでおくことが大切です。

認可保育園への転園までの流れ、公立小中学校への転校の流れについては以下の記事で詳しく解説しています。認可外保育園へての転園、私立小中学、高校への転校については各学校へお問い合わせください。

 

姓・戸籍に関する手続き

離婚後、子供と姓を同一にし、かつ、子供の戸籍を自分の戸籍に入れたい場合は、一定の手続きを踏む必要があります。具体的には、まずは子供の姓を変えるために家庭裁判所に申立てを行います。その後、家庭裁判所から許可を得たら、役所で入籍届を行います。詳細は以下の記事で詳しく解説しています。

 

今回の内容は以上となります。

最後までお読みいただきありがとうございました。

この記事の執筆者
小吹 淳

こぶき行政書士事務所 行政書士 小吹 淳
HP :https://rikon-gyouseishoshi.com/

離婚協議書、離婚公正証書をはじめとする家族(夫婦)間契約書を中心に作成する行政書士です。書面作成、その他面談等ご希望の方は、本サイトの「お問い合わせ」又は上記HPの「お問い合わせ」よりお気軽にご連絡ください。

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