親権とは?離婚時に知っておきたい基礎知識や親権の決め方を解説

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■ 親権ってどんな権利?
■ 何のためにあるの?
■ 親権をもつとどういう効力が生じるの?
■ 親権の決め方は?

この記事は上記のような疑問、お悩みにお応えする内容となっています。

子どもをもった以上、親権をもつことは当たり前で、普段、親権を意識して生活している方は少ないと思います。しかし、いざ離婚となった場合に、もっとも大きな課題となるのが親権です。

そこで、この記事の前半では親権や親権の効力について詳しく解説するとともに、後半では親権(親権者)の決め方について詳しく解説します。

ぜひ最後までお読みいただき、この機会に親権について詳しくなっていただければなと思います。

親権とは

親権とは、親が未成年者の子ども(※)に対して監護・教育を行ったり、子どもの財産を管理する権利義務のことをいいます。

親権と聞くと「親が子どもをしつける権利(後述する「懲戒権」)」とイメージされる方も多いと思います。しかし、あくまで親権は子どものため、子どもを守るためにあるということを忘れてはいけません。

その意味で、親権は親が子どもに行使できる「権利」であると同時に、子どもに対する「義務」でもあるのです。子どもに対する義務である以上、勝手に放棄することはできません。

(監護及び教育の権利義務)

第八百二十条

親権を行う者は、子の利益のために子の監護及び教育をする権利を有し、義務を負う。

※現在は「20歳未満の者」が未成年者ですが、2022年(令和4年)4月1日からは「18歳未満の者」が未成年者となります。同日時点で18歳以上20歳未満の方は、この日に成年に達したことになります。

親権は「身上監護権」と「財産管理権」から成る

親権は身上監護権と財産管理権から成ります。

身上監護権

身上監護権は子どもの生活全般を守るためにあるものです。離婚後も子どもと一緒に生活できるのは、この権利をもっているためです。身上監護権はさらに

■ 居場所指定権:子どもをどこに住ませて生活させるかを決める権利
■ 懲戒権:必要な範囲で教育したり、しつける権利
■ 職業許可権:子どもが職業に就く際に許可する権利

の3つから成ります。

財産管理権

財産管理権は子どもの財産を守るためのものです。財産管理権はさらに

■ 包括的な財産管理権:子どもの名義の口座を開設する、お祝い金やお年玉を貯金する など
■ 法律行為に関する同意権:子どもが不用品(ゲームソフト)などを売却する、賃貸アパートで一人暮らしするために不動産会社と契約する際に同意する など
■ 身分行為の代理権:進学、結婚、改姓の際に子どもに代わって手続きをする など

の3つから成ります。

親権の効力

婚姻中は夫婦が共同して親権を行使します。未成年者の子どもは親の親権に服します。

ただ、婚姻中であっても、「父母の一方が親権を行うことができないとき」は、親権を行える方が単独で親権を行使します。「父母の一方が親権を行うことができないとき」とは、たとえば、

■ 親権喪失・停止の制限を受けたとき
■ 判断能力の著しい低下
■ 行方不明
■ 刑の執行による収容
■ 回復困難な重篤な病状

などの場合です。

また、離婚には至っていないものの、事実上、婚姻関係が破綻している状態下でも「親権を行うことができないとき」にあたると判示した裁判例(東京地裁 昭和37年7月17日:、父母の一方が配偶者以外の者と同棲し、子どもとの別居が長期間に渡っていた事案)があります。

一方、離婚後は、夫婦の一方が親権をもち、子どもは監護親(親権をもつ親)の親権に服します。親権をもてなかった非監護親は子どもと一緒に生活することはできませんが、面会交流で交流を図ることができます。

なお、離婚するにあたって、親権と前述の身上監護権とを分離することもできます。そして、身上監護権をもつ親が子どもと一緒に暮らすという方法も取れなくはありません。ただ、それでは子どもの利益に反することが多いことから、実務上はあまり行われていません。

離婚するにあたっては親権のほか婚姻費用、養育費、財産分与、慰謝料、面会交流など様々なことについて話し合って合意しなければいけません。ただ、親権に限っては離婚前に決めなければ(離婚届に親権者を記載しなければ)、離婚することができません(離婚届が受理されません)

 

親権(親権者)の決め方

親権は、はじめ夫婦での「話し合い」、話し合いで解決できない場合は「調停」、調停で解決できない場合は「審判or裁判」という順で決めていきます。

親権は、どちらの親に親権をもたせることが子どものためになるのかという観点から

■ 現在の監護状況
■ 監護実績
■ 子どもへの愛情
■ 監護意欲
■ 監護の継続性
■ 子どもの年齢、意思
■ 周囲の理解、協力

などの諸事情を総合的に勘案して決める必要があります。

 

親権に関するQ&A

最後に、親権に関するよくある疑問についてお答えします。

専業主婦でも親権を取れますか?

取れる可能性は十分にあります

統計(※)によれば、離婚した夫婦の約8割の確率で、母親が親権を取っています。

ただ、親権者として不適任と疑われる行為(不貞、不倫・浮気、育児放棄など)は絶対に避けてください。

※参照:2020年 厚生労働省 人口動態統計 「親権を行う子をもつ夫婦(夫―妻)別にみた年次離婚件数及び百分率

 

相手に親権を取られると子どもに会えませんか?

いいえ、会うことは可能です

親権を取られてしまった親には、離れて暮らす子どもと交流する権利が認められています。面会交流も親権同様に、子どものためにあるものですから、条件面などまずは夫婦でよく話し合って決める必要があります。

相手から親権を取り返すことはできますか?

離婚後も親権者を変更することは可能です

もっとも、一度決まった親権者を変更するには、家庭裁判所に対して親権者変更の調停又は審判を申し立てる必要があります。

また、申し立てたからといって直ちに変更が認められるわけではありません。裁判所に次の事実が認定されれば変更が認められます。

【親権者の変更が認められるケース】

■ 親権者が死亡した
■ 子どもに虐待している
■ 子どもの養育環境が著しく悪化した
■ 子どもを強制的に働かせている
■ 子どもの財産を私的に浪費している
■ 育児放棄している
■ 親権者が行方不明
■ 子どもが親権者の変更を望んでいる

不倫された側は親権獲得に有利ですか?

必ずしもそうとは言い切れません。

不倫と親権とは、いったん切り離して考えるのが基本です。不倫した側が今現在、子どもと一緒に暮らしていて、監護実績も十分である場合は、不倫した側が親権を獲得する可能性があります。

 

 

今回の内容は以上となります。

最後までお読みいただきありがとうございました。