離婚後の姓(苗字)、戸籍はどうなる?子供についてもあわせて解説

離婚後の手続き・生活設計

■ 離婚後の姓(苗字)はどうなるの?
■ 戸籍はどうなるの?
■ 旧姓に戻すメリット・デメリットは?
■ 婚姻時の姓を続称するメリット・デメリットは?
■ 子供の姓、戸籍はどうなるの?

この記事は上記のような疑問、悩みにお応えする内容となっています。

「離婚後に姓(苗字)を変えると周囲に離婚したことがバレる」、「でも、相手との関係を断つには姓を変えたい」。あなたは今、このような思いで心が揺らいでいるかもしれません。

そこで、この記事では、まずは姓を変えるメリット・デメリット、婚姻時の姓を継続して使用するメリット・デメリットについて解説します。

その後、姓を変える場合と婚姻時の姓を使用し続ける場合とにわけ、手続きや戸籍についても解説します。また、最後に子供の姓や戸籍についても触れたいと思います。

ぜひ、最後までお読みいただき、離婚後の姓に関する不安を払拭していただければ幸いです。

離婚後の姓(苗字)はどうなる?~メリット・デメリット

離婚後の姓は

  • 旧姓に戻す
  • 婚姻時の姓を継続して使用する

のいずれかをあなた自身が選択しなければいけません。以下で、それぞれのメリット・デメリットをご紹介しますので、選択する際の参考にしていただければと思います。

旧姓に戻す

旧姓に戻す主なメリット・デメリットは次のとおりです。

【メリット】
■ これまでの人生をリセットし、新たな人生を歩める
■ 相手親族との関係を断ち切れる

【デメリット】
■ 離婚後の手続きが大変
■ 離婚したことが周囲にバレる

最大のメリットは心理的に相手との関係を断ち、新しい人生を歩むことができる点です。また、相手親族との関係も断ち切ることができます。

一方、旧姓に戻すと、運転免許証の氏名変更をはじめとする離婚後の手続きが大変です。離婚したことを周囲に知られたくない、という方にとってはデメリットといえます。

婚姻時の姓を継続して使用する

婚姻時の姓を継続して使用する主なメリット・デメリットは次のとおりです。

【メリット】
■ 離婚後の手続きの負担が軽い
■ 離婚したことが周囲にバレにくい

【デメリット】
■ 人生をリセットしずらい
■ 再婚後に離婚する場合、旧姓に戻れない

婚姻時の姓を継続して使用するメリットは、旧姓に戻す場合のデメリットと真逆です。

一方、相手と姓が同じであることで人生をリセットしずらいという点がデメリットです。また、離婚後に再婚して姓を変えた後、再び離婚する場合、戻れるのは一つ前の姓(※)という点もデメリットといえます。

※旧姓「山田」、前婚時の姓「鈴木」、離婚後は「鈴木」を続称し、再婚後に「佐藤」に改めた後、再度離婚する場合は、「山田」ではなく「鈴木」にしか戻れないということです。

離婚後の姓(苗字)の手続きと戸籍

前述のとおり、離婚後の姓は

  • 旧姓に戻る
  • 婚姻時の姓を名乗る

のいずれかを選択します。いずれを選択するかで、その後に取るべき手続きが異なります。以下、それぞれにわけて解説します。

旧姓に戻る場合

旧姓に戻る場合は

  • 婚姻前の戸籍(親の戸籍)に戻る
  • 新しい戸籍を作る(※1)

のいずれかを選択しなければいけません。

そして、婚姻前の戸籍に戻る場合は、離婚届の「婚姻前の氏にもどる者の本籍」の欄の「□もとの戸籍にもどる」にチェックを入れます。一方、新しい戸籍を作る場合は、同欄の「□新しい戸籍をつくる」にチェックを入れます。

また、婚姻前の戸籍に戻る場合は、下の「本籍地」の欄には婚姻前の本籍地を記入し、「筆頭者の氏名」の欄には婚姻前の戸籍の筆頭者の氏名(多くの場合、父母いずれかの氏名)を記入します。

一方、新しい戸籍を作る場合は、下の「本籍地」の欄に新しい本籍地を記入し、「筆頭者の氏名」の欄には戸籍の筆頭者となるご自分の氏名を記入します。

いずれの場合も、あなたの戸籍は婚姻時の戸籍から抜けます。これを除籍といいます。除籍された場合、婚姻時の戸籍からあなたの氏名等が削除されるのではなく、氏名等の横に「除籍」の文字が印字されます(※2)。

※1 新しい戸籍はどこにする?
新しい戸籍は自由に設定できます。ただ、離婚後も各種手続きにおいて戸籍謄本等を取り寄せる場合のことを考えると、離婚後の住所地など申請しやすい場所に設定した方がよいです。
※2 バツイチの由縁
戸籍謄本が電子化される前(手書きされていた頃)は除籍された方の名が×で消されていました。ここから離婚した人のことを「バツイチ」などと呼ぶようになりました。

 

婚姻時の姓を名乗る場合

婚姻時の姓を名乗る場合は、離婚届の「婚姻前の氏にもどる者の本籍」の欄に何も記入する必要はありません。

ただ、この場合、役所に「離婚の際に称していた氏を称する届」という書面(以下、「届出」といいます)を提出する必要があります(※1)。期限は離婚の日から3か月以内です(※2)。離婚届と同時に提出することも可能です。

自治体によっては書式をネット上にアップしています。書式は全国共通ですから、お住いに関係なく、どの自治体の書式をダウンロードして使っても問題ありません。

届出の本籍に関する欄の書き方は、届出を離婚届と同時に提出するか、離婚届を提出した後に提出するかで異なってきます。わからない場合は下記の記入例をよく読むか、自治体の担当者に問い合わせするようにしてください。

届出を離婚届と同時に提出する場合は、新しい戸籍を作る必要があります(姓が異なることから婚姻前の戸籍に戻ることはできません)。

参考:離婚の際に称していた氏を称する届(書式)/ (記入例)

※1 本籍地以外の役所に提出する場合は戸籍謄本が必要です。
※2 期間を経過した後は、家庭裁判所に申し立て(氏の変更許可の申し立て)を行って許可を得る必要があります。許可を得るには、姓を変更することが「やむを得ない」といえる事情が必要です。

子供の姓(苗字)、戸籍はどうなる?

あなたが旧姓に戻っても、あなたの戸籍が婚姻時の戸籍から抜けても、当然に子供の姓もあなたの姓に変わるわけではありませんし、戸籍も婚姻時の戸籍から抜けるわけではありません

離婚後にあなたが子供と同居しようが、子供の親権者になろうが同じ結論です。手続きを取らない限り、子供の姓と戸籍は婚姻時のままです。離婚後、子供の姓をあなたの姓に合わせ、かつ、婚姻時の戸籍から抜けさせる(除籍する)ためには、家庭裁判所から子供の姓(氏)を変えることの許可をとる➡役所に入籍届を提出する、という手続きを踏む必要があります。

 

今回の内容は以上となります。

最後までお読みいただきありがとうございました。