【離婚届の総まとめ】失敗しない書き方、提出方法、必要書類とは?

離婚の手続き
■ 離婚届の入手方法を教えて欲しい
■ 離婚届の書き方を教えて欲しい

■ 離婚届を提出する際に必要なものを教えて欲しい
■ 離婚届の提出方法を教えて欲しい

この記事は上記のような疑問、悩みにお応えする内容となっています。

離婚届に書く際、「この欄にはどう書けばよいのだろうか?」「この書き方で本当に受理してくれるのか?」、などと迷われることも多いと思います。ただ、誰かに書き方を教えてもらおうにも気安く聞けるものではありませんよね。また、ネットで調べても情報不足であることも多く、疑問や悩みを解決できずにいる方もおられるのではないでしょうか?

そこでこの記事では、離婚届の書き方、提出方法、必要書類、について詳しく解説したいと思います。離婚届に不備があると、後日、役所まで足を運んで修正しなければならなくなるかもしれません。そうした手間暇をかけないためにも、この記事で離婚届の書き方等をマスターしていただければと思います。

離婚届の入手方法

まず、離婚届の書式の入手方法ですが、書式は、お住いの役所の担当窓口(市民課、住民課など)で入手できます。土日祝の場合は役所の宿直室で受け取ることができるかもしれません。事前に確認しておきましょう。

窓口まで足を運びたくない、運ぶ時間がない、という方はインターネットからダウンロードする方法もあります(※)。ただし、離婚届はA3サイズですから、A3用紙をプリントアウトできるプリンタが必要です。ご自宅にない場合は、コンビニ等でのプリントアウトを検討しましょう。

※書式は自治体がアップしているものを使うのが安心です。札幌市、仙台市、東京都新宿区、名古屋市、大阪市、福岡市等がアップしています。書式は全国共通ですのでどの自治体のものをダウンロードして使っても問題はありません。

離婚届の書き方、注意点

それではここからは離婚届の書き方についてみていきましょう。

離婚届全般

離婚届全般の書き方に関する注意点は以下のとおりです。

■ 消えないインクのボールペンを使う
➡鉛筆、消せるタイプのボールペンは使用不可です

■ 修正の方法は手順通りに
➡修正液、修正テープは使用不可です
【手順】
①ボールペンで修正箇所を二本線で消す➡線の真ん中あたりに印鑑(※届出人の署名・押印で使用する印鑑)を押す➡上の余白に正しい内容を書く
■ 印鑑はシャチハタ以外の印鑑を使う

離婚届の各項目別

次に、離婚届の各項目別の書き方、注意点についてみていきましょう。

届出日

離婚届を役所へ直接持参して提出する場合は「提出する日」、離婚届を郵送で提出する場合は「ポストに投函する日」を書きます。

離婚届を役所へ持参して問題なく受理された場合は、届出日(提出した日)が離婚成立日となります。一方、離婚届を郵送で提出して問題なく受理された場合は、離婚届が役所に到達した日が離婚成立日となります。

また、離婚届を休日に持参して提出する場合も「提出する日」を書きましょう。離婚届を休日に持参して提出した場合は、休日ではなく翌開庁日(平日)に記載事項に不備がないかどうかのチェックが行われ、問題なく受理された場合は、提出した日(=休日)が離婚成立日となります。

なお、持参して提出した場合、郵送で提出した場合を問わず、離婚届の記載事項に不備がある場合は離婚届を受理されません。その場合は、不備事項を訂正した上で、あらためて提出した日が離婚した日となりますので注意が必要です。

 

氏名、生年月日

住民票(あるいは、戸籍謄本)の記載通りに書きましょう。生年月日は和暦(昭和●●年、平成●●年)で書いた方が無難です。夫婦それぞれが書く必要はなく、いずれかが書いてもかまいません。一方で、後述する「届出人(署名・押印)」は、必ず夫婦それぞれが書かなければなりません

住所

住所も住民票(あるいは、戸籍謄本の附票)の記載通りに書きましょう。住所が「●●丁目●●番地●●」などとなっている場合は「●●ー●●ー●●」と略さずに正確に書きましょう。別居している場合も、住所変更していない限り、住民登録している住所を書きましょう。

本籍、筆頭者の氏名

離婚前のものを書きます。自信のない方は、役所から住民票か戸籍謄本を取り寄せた上で、参照しながら書いた方が間違えずに安心です。離婚届を本籍地以外に提出する場合は戸籍謄本も一緒に提出する必要があります。

父母の氏名、続き柄

夫婦それぞれの実父母の氏名と続き柄を書きます。父母が婚姻している場合は母の氏は書かず名だけを書きます。父母が離婚している、(双方又はいずれか一方が)死亡しているという事情に関わらず書く必要があります。

普通養子縁組をされていている場合は、実父母の氏名と実父母との続き柄を書き、養父母の氏名は「その他」の欄に書きます(役所によっては養父母との続き柄を書くこと求められますので書いておいた方が無難です)。特別養子縁組をされている場合は、養父母の氏名と養父母との続き柄を書きます(実父母の氏名等は不要)。父に認知されている場合は、認知した父と母の氏名を書きます。

二男、二女の場合は「次男、次女」ではなく「二男、二女」と漢数字で書きましょう。

離婚の種別

□協議離婚、□調停、□審判、□和解、□請求の認諾、□判決の欄と協議離婚以外は離婚成立日を書く欄が設けられています。離婚方法や離婚方法ごとの離婚成立日については以下の記事で詳しく解説しています。

 

婚姻前の氏にもどる者の本籍

「婚姻前の氏にもどる者」とは旧姓に戻る者という意味です(女性が該当するケースが多いでしょう)。旧姓に戻る場合は、「□もとの戸籍(親の戸籍など)にもどる」か、「□新しい戸籍をつくる」かのいずれかを選択します。いずれの場合でも、離婚後の本籍を書きます。

一方、旧姓に戻らない場合は何も書く必要はありません。もっとも、この場合、役所に「離婚の際に称していた氏を称する届」を提出する必要があります。この届出は離婚届と同時に提出することも可能ですが、離婚届を提出した後でも離婚成立日から3か月以内であれば提出できます。ただ、一度、提出してしまうと3か月以内であっても原則として取り消すことはできませんので注意しましょう。

子どもの戸籍
注意しなければいけないのは子どもがいる場合で
す。子どもは親の離婚によっても戸籍は変わりません。仮に、子どもの戸籍が夫を筆頭者とする戸籍に入っている場合、離婚後に妻が子どもの親権を持ったとしても、子どもの戸籍は夫の戸籍に入ったままです。そのため、「子どもの戸籍を夫の戸籍から外したい」という場合は、「□新しい戸籍をつくる」を選択する必要があります。妻が親の戸籍に戻っても子どもの戸籍を妻の親の戸籍に入れることはできないため、妻を世帯主とする新しい戸籍(新戸籍)を作る必要があるのです。新戸籍の本籍地は自由に設定できますが、離婚後に役所で様々な書類(戸籍謄本など)を取り寄せるときのことを考えると、新しい住所を本籍地と設定した方が無難といえます。
※子どもを新しい戸籍に入れるためには
子どもの戸籍を妻の新しい戸籍に入れるためには、まず、家庭裁判所に対して「子の氏の変更許可」を申し立てます。その後、家庭裁判所に許可されると、家庭裁判所から「審判書謄本」という書面がご自宅に送達されてきます。この「審判書謄本」をもって役所へ行き、子どもの入籍届を行えば、子どもの戸籍は妻の新しい戸籍へ入ります。

未成年者の子の氏名

ここには「夫が親権を行う子」、あるいは「妻が親権を行う子」の氏名を書く欄が設けられています。つまり、離婚届を提出する前に、夫あるいは妻のいずれが子どもの親権を持つのか決めておかなければなりません。親権は、他の離婚の条件(慰謝料、財産分与など)と異なり「離婚後に話し合ってきめよう」ということはできません。

 

同居の期間

「同居を始めたとき(年月)」と「別居をしたとき(年月)」を書く欄があります。「同居を始めたとき(年月)」は、結婚式を挙げた年月、あるいは同居を始めた年月のいずれかはやい年月を書けばよいです。結婚式を挙げる前の同居の期間が長い場合や別居の期間が長い場合などで記憶が曖昧な場合は、おおよその年月でもかまいません。

そもそも同居期間がない、別居期間が長いという場合などで年月があやふやな場合は空欄でもかまいませんが、その場合は「その他」の欄に「同居期間なしのため(別居期間が長いため)、空欄」と書いておきましょう。いずれにしても、他の項目と比べてあまり神経質になる部分ではありません。

別居する前の住所

離婚届を提出する際にすでに別居している場合は、別居前の住所を書きます。忘れてしまった場合は、役所から戸籍謄本、住民票を取り寄せて書きましょう。別居してない場合は空欄のままでかまいませんが、「その他」の欄に「別居していないため、空欄」と書きます。

なお、「同居の期間」も「別居する前の住所」も、国の人口動態調査の参考とするためのものにすぎません。極端な話、両者の欄は空欄で離婚届を提出しても受理されることがほとんどです。

別居する前の世帯の主な仕事と夫妻の職業

1~6の該当する箇所にチェックを入れます。「夫妻の職業」は国勢調査がある年に離婚届を提出する場合にだけ書きます。ここもさほど神経質になる箇所ではありません。

その他

ここまでご紹介した欄で空欄としたものの、捕捉説明が必要な場合などに使用します。「父母の氏名、続き柄」で解説したとおり、養子縁組をされている場合は養父母の氏名と続き柄を書いてください。

届出人の署名・押印

届出人とは離婚する夫婦のことです。夫、妻それぞれが自筆で書きます。相手に無断で書いてはいけないのはもちろん(犯罪に当たる可能性があります)、頼まれた場合でも断って自分で書くように言いましょう。印鑑はシャチハタは使用不可です。少なくとも認印を使用しましょう。押印する場合は夫婦別々の印鑑を使う必要があります(※)。

なお、夫婦双方の署名(押印)が必要なのは協議離婚の場合だけです。調停離婚、審判離婚、裁判離婚の場合は、提出者(夫婦いずれか一方)のみの署名(押印)だけで足ります。

印鑑が不要に
令和3年5月12日に参議院本会議でデジタル改革関連法が可決・成立し、同年9月1日から、押印は任意となりました。つまり、押印してもしなくても離婚届は受理されます。

連絡先

離婚届を役所に持参する人、郵送する人の電話番号を記入しておきましょう。離婚届を郵送で提出する場合は、修正が必要となった備えて必ず記入しておきましょう。

証人

証人は、成年(20歳以上の者※)で、かつ、夫婦以外の第三者であれば誰でもなることが可能です。通常は、親に頼むことが多いと思いますが、親以外の親族、友人・知人などでもかまいません。証人となってくれる人がいない場合は、専門業者や弁護士・行政書士などの専門家に依頼することも検討しましょう。

※2022年(令和4年)4月1日から「18歳以上の者」が成年とされます。

 

離婚届を提出する際に必要なもの

協議離婚で離婚届を役所に持参して提出する際に必要なものは次のとおりです。

■ 離婚届
■ 戸籍謄本(※ 本籍地に提出する場合は不要)

■ 印鑑(※ 「届出人」欄に押印した場合は同じ印鑑が必要です)
■ 離婚届を提出しに行く人の身分証
■ 離婚の際に称していた氏を称する届(※離婚届と同時に提出する場合)

その他、代理、郵送で提出する場合や調停、審判、裁判離婚で必要なものについては以下の記事で詳しく解説しています。

 

離婚届の提出方法

離婚届に記入し、必要なものをそろえた後はいよいよ役所に提出です。以下では離婚届の提出方法についてみていきましょう。

いつ提出する?

平日はもちろん、平日の夜間や休日でも提出できます。夜間、休日に提出する場合は、そもそも受け付けているのか、受け付けているとして曜日、時間帯を確認しておきましょう。

なお、夜間、休日に提出しても、その場で受理されることはなく、最短の開庁日に離婚届のチェックが行われ、訂正の必要がない場合は提出した日(夜間、休日)に離婚届を受理した扱いとされます。一方、訂正が必要な場合は受理されず、後日、役所まで足を運んで訂正しなければなりません。

また、調停・和解・認諾離婚の場合は成立の日を含めて10日以内、審判・判決離婚の場合は確定日を含めて10日以内に離婚届を提出しなければいけません(協議離婚の場合、提出期限はありません)。

誰が提出する?

夫婦のいずれかが提出すればよいです。もっとも、離婚届の親権に関して、夫婦の一方に事実と異なる内容を記載されることを防止する意味では、親権を持つ方が離婚届を提出すべきといえます。

また、離婚届を提出し受理された後は、新戸籍の作成や入籍、転出の届出などやるべきことは多岐に渡ります。したがって、そうした手続きを行う方が離婚届を提出した方がよいといえます。

どこに提出する?

本籍地の役所、または、夫婦の住所地がある役所です。本籍地に提出する場合は戸籍謄本の提出は不要です。

どうやって提出する?

離婚届の提出方法は持参、代理(使者)、郵送のいずれかです。必要書類等を確認しておきましょう。

 

 

離婚届の記入例が自治体のHPに掲載されていることもあります。「捨印」が必要など、細かいルールが設定されていることもありますから、提出される前にHPで確認するか、直接問い合わせておくと安心です。

今回の内容は以上となります。

最後までお読みいただきありがとうございました。

この記事の執筆者
小吹 淳

こぶき行政書士事務所 行政書士 小吹 淳
HP :https://rikon-gyouseishoshi.com/

離婚協議書、離婚公正証書をはじめとする家族(夫婦)間契約書を中心に作成する行政書士です。書面作成、その他面談等ご希望の方は、本サイトの「お問い合わせ」又は上記HPの「お問い合わせ」よりお気軽にご連絡ください。

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