離婚の慰謝料は口約束で済ましたらダメ!理由や対処法を解説

離婚とお金

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あなたは今、

不倫・浮気した配偶者に慰謝料請求したい

とお考えではありませんか?しかし、その前に少し待ってください!

離婚の慰謝料を請求するのはよいですが、口約束だけで終わらせてしまうと後で「そんな約束した?」などと言われて約束をなかったことにされてしまうかもしれませんよ!

こうならないためにも、慰謝料請求した際は、相手方と離婚協議書などの書面を残して慰謝料の約束をしたことをきちんと「形(書面)」に残しておくことが非常に大切です。

この記事では、離婚の慰謝料を口約束で終わらせないための方法などについて解説していますので、ぜひ最後まで読んでいただければ幸いです。

この記事を読んでわかること

  • 離婚の慰謝料が何かがわかる
  • 離婚の慰謝料を口約束してはいけない理由がわかる
  • 離婚の慰謝料を請求する際の注意点がわかる
  • 口約束しか応じない場合の対処法がわかる
  • 慰謝料を支払わない場合の対処法がわかる

離婚の慰謝料とは

離婚の慰謝料とは、相手がした行為によって、精神的苦痛を受けた場合に、その苦痛をなぐさめるために支払ってもらえる賠償金のことです。

離婚の慰謝料には、大きく

  • 離婚原因慰謝料
  • 離婚自体慰謝料

2種類があります。

離婚原因慰謝料とは、不貞行為(不倫・浮気)、DVなど相手方の不法行為によって受けた精神的苦痛に対する賠償金です。

離婚自体慰謝料とは、夫婦関係が破綻したことによって受けた精神的苦痛に対する賠償金です。

離婚原因慰謝料を請求するには、まずは相手方の不法行為を証明する証拠を集める必要があります。

また、離婚自体慰謝料を請求するには、不法行為に関する証拠や夫婦関係が破綻したこと証明する証拠を集める必要があります。

もっとも、離婚原因慰謝料と離婚自体慰謝料は消滅時効(※)の起算点には注意が必要ですが、実務上は厳格に区別されているわけではありません

したがって、離婚の慰謝料という場合は、ひとまず、精神的苦痛の賠償金と理解しておけばよいでしょう

※消滅時効

一定期間が経過すると、慰謝料の損害賠償請求権という権利が消滅して、相手方に慰謝料を請求することができなくなってしまう法制度のこと。離婚原因慰謝料は相手方の不法行為を知ったときから3年、離婚自体慰謝料は離婚成立日から3年で時効にかかります。

慰謝料の口約束でも有効

相手に対して離婚の慰謝料を請求することができるのは、その前提として、相手に慰謝料を請求するだけの根拠(契約)が存在しているからです。

しかし、離婚の慰謝料の場合、この契約は口約束、つまり、当事者の意思表示の合致だけで有効に成立します。

この当事者の意思表示の合致だけで有効に成立する契約を、難しい言葉で「諾成・不要式の契約」といいます。

たとえば、あなたが不倫した配偶者に「慰謝料を払って。」と言い、これに対して配偶者が「いいよ。」と言った場合は、お互いの意思の合致がみられますので、それだけで契約が有効に成立したことになるのです。

離婚の慰謝料を口約束してはいけない理由

前述のとおり、離婚の慰謝料(の契約)は口約束でも有効です。

しかし、口約束とは要するに人の記憶を頼りにする契約ですが、人の記憶というものはときの経過とともに徐々に薄れていくものです。

したがって、たとえ離婚の慰謝料につき相手方と口約束しても、ときの経過とともに「そんな約束をした覚えはない。」などと約束をなかったことにされてしまう可能性が高いです。

口約束による契約は、本来であれば、お互いを信頼し合えているからこそ成立するものです。

しかし、離婚や相手に慰謝料を請求する場合は、その時点でお互いの信頼関係は崩壊してしまっていて、口約束できる前提にないといわざるをえません。

あなたが、離婚前、配偶者に「慰謝料100万円払って。」と言い、配偶者が「わかった。離婚したら、お前の口座に一括で払うから。」と言われたとしても、その約束が守られなくなる可能性は極めて高いのです。

離婚の慰謝料を請求するには口約束ではなく公正証書を作成しよう

それでは、相手に約束を守らせるためにはどうすればいいかですが、それは公正証書を作成することです。

そして、公正証書でも強制執行認諾付き公正証書を作成しておくと安心です。

強制執行認諾付き公正証書とは、要するに、「慰謝料を支払わなかった場合は財産を差し押さえられてもよいです」という相手方の合意内容を盛り込んだ書面のことです。公正証書は法務大臣から任命された公務員である公証人という人が作成します。

公正証書を作成するには手数料などの費用がかかります。しかし、強制執行認諾付き公正証書を作成することは

  • 財産の差し押さえというプレッシャーのもと、慰謝料をきちんと払わせることができる
  • 裁判を提起しなくても、財産の差し押さえ手続きが可能

というメリットがあります。

公正証書の作成手順や費用などについては以下の記事で詳しく解説していますので、よろしければ参考にしてくださいね。

関連記事:離婚の慰謝料を公正証書に残す理由は?作成手順、費用も解説

口約束しか応じない場合

相手に公正証書の作成をもちかけてもこれに応じない場合は家庭裁判所に対して調停を申し立てます

離婚前離婚調停(正式には「夫婦関係調整調停(離婚)」)を申し立て、その手続きの中で慰謝料についても話し合うことができます。

また、離婚後も相手方に慰謝料請求することができ、話し合いができない場合は慰謝料請求調停を申し立てます。

なお、離婚調停で慰謝料につき合意している場合や清算条項につき合意している場合は、離婚後、慰謝料請求調停を申し立てることは難しくなる点に注意が必要です。

調停が成立すると「調停調書」という書類が作成されます。

この書類は、前述した強制執行認諾付き公正証書と同様の効力、すなわち、裁判を経なくても財産の差し押さえ手続きが可能となる効力が付与されています。

配偶者が離婚の慰謝料に関する話し合いに応じない場合や公正証書の作成に応じない場合は、まずは、家庭裁判所に対して調停を申し立てることを伝えることが効果的です。

「裁判沙汰にしたくない」と考える方も多く、話し合いや公正証書の作成に応じる配偶者も多いでしょう。

それでも応じないとうい場合は、調停を申し立てるほかありません。

慰謝料を支払わない場合の対処法

ここまでは口約束ではなく公正証書の作成を、相手が口約束しか応じない場合は調停の申立てを、という話をしてきました。

以下では、実際に離婚慰謝料の口約束や書面を取り交わしたしたものの、相手が慰謝料を支払わない場合の対処法について解説します。主な対処法は

  • 内容証明郵便を利用する
  • 法的措置と取る

です。

内容証明郵便を利用する

内容証明郵便とは、いつ、どんな内容の文書が、誰から誰宛てに郵送されたかということを郵便局側が証明してくれる郵便制度です。

もちろん、内容証明郵便を使わずとも、通常の文書で配偶者に慰謝料請求することは可能です。しかし、通常の文書で慰謝料請求の意思表示を示したところで、無視・放置されるのが落ちです。

他方で、内容証明郵便は必ず手渡しで配達されます。また、受取人から受け取りのサインをもらうため、相手方が「そんな文書は受け取っていない」という言い逃れができなくなります

また、内容証明郵便自体には何ら強制力がありませんが、文書には

  • 慰謝料を請求すること
  • 慰謝料を支払わない場合の法的措置を取ること

などを記載しますから、その見た目や内容から、相手方に慰謝料請求するという本気度を示すことができますし、「慰謝料を支払わなければ法的な措置を取られる」という心理的なプレッシャーを与えることもできます

弁護士に作成を依頼した場合は、弁護士名義で作成することが可能から、より強い効果が期待できるでしょう。

法的措置を取る

内容証明郵便を送っても相手方が慰謝料を支払わない場合は法的措置を取ります。

ここでいう法的措置とは

① 家庭裁判所に対して調停を申し立てる

② 訴訟を提起する

③ 家庭裁判所に履行勧告、履行命令を出してもらう

④ 相手方の財産を押しさえる(強制執行)

の4つが考えられます。

このうち③についてご自分で行うことも可能ですが、内容証明郵便と同様、法的な強制力はありません。

そのほか、①、②、④(特に②、④)ついては手続きが複雑で専門的になりますので弁護士に依頼した方がよいです。

いずれの措置を選択できるかも、今の現状により異なりますので、その点も含めてまずは弁護士に相談した方がよいでしょう。

まとめ

離婚の慰謝料を請求する場合は、相手と話し合って、強制執行認諾付き公正証書を作成しておくと安心です。

相手が話し合いに応じない場合は調停を申し立てること、約束したにもかかわらず慰謝料を支払わない場合は内容証明郵便を送るなどの措置を検討する必要があります。