離婚の慰謝料を公正証書に残す理由は?作成手順、費用も解説

離婚とお金

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あなたは今、誰かから「協議離婚する際は、離婚協議書ではなく公正証書を作成した方がいい」などとアドバイスを受けたり、ネットなどでそうした情報を得てこのサイトに辿りついていませんか?

確かに結論としてはそのとおりなのですが、

  • なぜ公正証書を作った方がよいのか
  • 作成するとしてどんな手順を踏めばよいのか
  • 費用はどの程度かかるのか

など様々と疑問が浮かんでくることと思います。

この記事では、協議離婚で作成する「公正証書」にフォーカスして解説していきますので、関心のある方はぜひ最後まで読んでいただければ幸いです。

この記事を読んでわかること

  • 公正証書とは何かがわかる
  • 離婚の慰謝料を公正証書に残す理由がわかる
  • 離婚の公正証書を作成する手順がわかる
  • 離婚の公正証書を作成するためにかかる費用がわかる

 

離婚の慰謝料で作成する「公正証書」とは

公正証書とは、法務大臣が任命する公務員である公証人が作成する公文書です。

他方で、皆さんもよくご存知の「離婚協議書」は、離婚する夫婦、あるいは夫婦で作成が難しい場合は依頼を受けた弁護士、行政書士が作成する私文書です。

公正証書も離婚協議書も、将来予想されるトラブルを防止するための「契約書」という点では共通しています。

また、文書に記載する事項(親権、養育費、財産分与、慰謝料、面会交流、年金分割など)も変わりありません。

そのため、協議離婚する際、公正証書を作成すればよいのか離婚協議書を作成すればよいのか悩まれる方もいます。

しかし、以下で理由を示すとおり、協議離婚の際は公正証書を作成することをお勧めします。

公正証書の作成をお勧めする理由

公正証書の作成をお勧めする理由は

  • 相手が慰謝料、養育費などを支払わなかった場合は裁判を経ずとも財産の差し押さえが可能となる
  • 「財産の差し押さえ」という圧力を背景に、慰謝料などを支払ってもらえることが期待できる
  • 公正証書の原本は公証役場で保管される(原則20年)

 

という点です。

配偶者が離婚前に慰謝料や養育費などを払うと約束しても、離婚後はその気持ちが徐々に薄れていくものです。

また、離婚後は刻一刻と相手方の事情は変化します

離婚後は、別の相手と交際したり、婚姻したり、子どもを作るということも当然考えられますが、そうした場合はますます慰謝料などを払おうという気持ちは薄れていくでしょう。

そうすると、離婚後に「相手方がきちんと慰謝料などを支払ってくれるのか」という不安は常につきまとうはずです。

そこで、離婚後も相手方に慰謝料を確実に支払ってもらうための担保となるのが公正証書というわけです。

なお、財産の差し押さえを可能とするためには単なる公正証書では足りず、「もし慰謝料などを支払わなかった場合には、自分の財産を差し押さえる手続きをとってもよいですよ」という相手の合意を得た「強制執行認諾付き公正証書」でなければなりません。

また、強制執行認諾付き公正証書を財産の差し押さえに使えるのは、慰謝料をはじめとする養育費などのお金の支払いに関するものです

面会交流などのお金の支払いに関係ないものについては、強制執行認諾付き公正証書を強制執行のために使うことはできませんおでその点も抑えておきましょう。

離婚の公正証書を作成するまでの手順・流れ

それでは、離婚の公正証書を作成するまでの手順・流れについてみていきましょう。

STEP1

夫婦で離婚の条件などにつき話し合う

STEP2

必要書類を準備する

STEP3

近くの公証役場へ電話し、公証人との面談のための予約を取る

STEP4

指定された日時に公証役場へ行き、公証人と面談

STEP5

公証人が公正証書(案)を作成、内容確認の日程調整、作成費用の提示

STEP6

公証役場へ行き、公正証書(案)の確認、公正証書に署名・押印

※公証役場が認めた場合は、夫婦の代理人が代わりに公証役場に行って手続きを行うこともできます。

STEP7

公正証書の正本又は謄本を受領

【STEP1】夫婦で離婚の条件などにつき話し合う

まずは夫婦間で離婚に向けた話し合いを行います。

話し合うべき事項は、

  • 親権
  • 養育費
  • 財産分与
  • 慰謝料
  • 面会交流
  • 年金分割 

など多岐にわたります。

また、相手と

  • 公正証書を作成すること

についても話し合う必要があります。

まずは、夫婦でよく話し合い、大筋でもかまいませんから取り決めておきましょう。

どういう取り決め内容にすればよいのかわからない場合は、以下の参考サイトも参照してください。

事前に話し合っておくべき事項、内容、話をまとめたメモの文例が紹介されています。

他方で、そもそも相手と話し合いができない、話し合いをしたがまとまらないという場合は、夫婦が信頼を置く第三者や弁護士などの離婚の専門家に間に入ってもらうことも検討しなければなりません。

参考:春日井公証役場ホームページ

【STEP2】必要書類を準備する

主な必要書類は以下のとおりですが、事前に公証役場に確認しておくと安心です。

【必要書類】

  •  夫婦の身分証明書(運転免許証など)
  •  戸籍謄本(公正証書作成後に離婚する場合は、現在の家族全員がそろった戸籍謄本)

 

その他、財産分与の対象に不動産が含まれる場合は、不動産の登記簿謄本、不動産の固定資産納税通知書、年金分割する場合は、年金手帳の写し、年金分割のための情報通知書などが必要になります。

【STEP3】近くの公証役場へ電話し、公証人との面談の予約を取る

公証人に公正証書の作成を依頼するにあたっては、公証人との面談が必要です。

予約なしで公証役場行っても面談が不可能というわけではありませんが、予約を入れた方が優先されますので、公証役場に行く前に公証役場に電話して面談の予約を取りましょう。

夫婦そろって公証役場へ行き、面談を受ける必要はありません

面談の都合がつく方が、予約電話を入れ面談の日程調整を行えばよいです。

【STEP4】指定された日時に公証役場へ行き、公証人と面談

夫婦双方、あるいは夫婦のいずれか一方が、【STEP1】で「取り決めをまとめた文書(公正証書原案、離婚協議書)」、「必要書類」を持参の上、電話予約時に指定された日時に公証役場へ行き、公証人と面談します。

なお、事前に上記の文書、必要書類をメール送信できる公証役場もあります。

【STEP5】公証人が公正証書(案)を作成、内容確認の日程調整、作成費用の提示

面談後、公証人は面談で依頼者から聴き取りした内容、依頼者が持参した公正証書原案、必要書類等に基づいて公正証書(案)を作成します。

面談終了から公正証書の作成の完成までには1週間~2週間程度を要します。

公証人が公正証書(案)を作成したら夫婦にその旨連絡し、公証役場で公正証書(案)を確認する日時を調整します(FAX機をお持ちの場合は、あらかじめ公正証書(案)を送信してくれることもあります)。

また、同時に「作成費用」も提示されます。

作成費用の内訳は

  • 基本手数料
  • 用紙代
  • 交付送達費用 

 

の3種類に分類されます。

基本手数料目的価格(慰謝料、財産分与によって得られる利益と養育費の額)を基準に算出されます。

ただし、養育費については長期間にわたり請求することとなる場合もあるため、10年分を限度として計算します。

たとえば、「財産分与で600万円、慰謝料で300万円、養育費については子ども2人に1人あたり月額4万円を支払う」旨の公正証書を作成した場合は、

1860万円=600万円+300万円+4万円×2人×12か月×10年

が目的価格となります。

そして、この目的価格を「公証事務 手数料」の表にあてはめると2万3000円が基本手数料ということになります。

これに用紙代、交付送達費用を加算した額が作成費用となります。

用紙代や交付送達費用にもよりますが、上記の例だと3万円~3万5000円が作成費用の目安となります。

参照:公証事務 手数料 

【STEP6】公証役場へ行き、公正証書(案)の確認、公正証書に署名・押印

指定された日時に公正証書へ行きます。

この際、必ず

  • 印鑑(身分証明書として印鑑登録証明書を提出された方は「実印」、その他の方は「実印」か「認印」)
  • 作成費用 

を持参しましょう。

作成費用は現金で支払う必要があります。

なお、相手と顔を合わせたくない、指定された日時に都合で行けない、などという場合は、公証役場によっては代理人への委任を認めるところもあります

代理人に委任できるかどうかあらかじめ公証役場に問い合わせるとともに、委任できる場合は必要書類など(委任状や委任状の作成方法など)もあわせて確認しておきましょう。

【STEP7】公正証書の正本又は謄本を受領

公正証書に署名・押印した後は、公正証書正本(又は謄本)を受け取ります。

公正証書正本とは公正証書原本の写しのことで、原本と同じ効力を有するものです。公正証書正本は、将来、相手方の財産を差し押さえる際に必要となりますので、大切に保管しておきましょう(紛失した場合は公証役場にて再発行も可能です)。

他方で、公正証書謄本も公正証書原本の写しであることにかわりありませんが、正本のような効力を有しません(謄本では差押えの手続きを行えません)。

もちろん、公正証書正本は相手にも交付されます。相手が代理人を指定して公証役場に来なかった場合は、公証役場から相手の住所宛に送達されます。

まとめ

協議離婚で相手と慰謝料などの金銭の取り決めをした場合は強制執行認諾付き公正証書を作成しましょう。

作成には一定の手間や費用はかかりますが、離婚後、相手に確実に慰謝料を支払ってもらうためには有効な手段だと考えます。

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